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2024/08/29 06:11



自然災害が発生した際、多くの人々が避難所で生活を余儀なくされます。避難所では、限られたスペースでの長期間の生活が続くことがあり、これに伴う健康リスクとして「エコノミー症候群(深部静脈血栓症)」が問題となることがあります。エコノミー症候群は、長時間にわたり同じ姿勢で過ごすことにより、血液が足の静脈で固まりやすくなり、血栓が生じることから発症します。重症化すると命に関わることもあるため、避難所での生活において特に注意が必要です。以下では、避難所でエコノミー症候群を予防するための具体的な方法について解説します。

1. 定期的な運動とストレッチ

エコノミー症候群を予防するために最も効果的なのは、定期的に体を動かすことです。避難所では、限られたスペースの中であっても、できるだけ以下のような運動やストレッチを行うことが重要です。

- **足首の回転運動**: 座ったままでもできる簡単な運動として、足首を時計回りや反時計回りに回す運動があります。これにより、足の血流が促進され、血栓の予防につながります。
  
- **ふくらはぎのストレッチ**: 足を伸ばして、つま先を上げ下げすることでふくらはぎを伸ばすストレッチを行いましょう。これも血液の循環を助けます。
  
- **立ち上がって歩く**: できるだけ1時間に1回は立ち上がり、避難所内を歩くことを心がけてください。トイレや水分補給のタイミングで、積極的に体を動かすようにしましょう。

2. 水分補給を忘れない

脱水状態になると、血液が濃くなり、血栓ができやすくなります。避難所では、ストレスや環境の変化によって水分摂取が不足しがちです。こまめに水分を補給し、体内の水分バランスを保つことが重要です。以下の点に注意しましょう。

- **定期的に水を飲む**: 喉が渇く前に少しずつ水を飲むことを心がけてください。特に高齢者は、喉の渇きを感じにくくなるため、意識的に水分補給を行う必要があります。
  
- **アルコールやカフェインの摂取を控える**: これらの飲み物は利尿作用があり、体から水分を失いやすくなるため、避難所では控えるようにしましょう。

3. できるだけ快適な姿勢を保つ

避難所では、寝るスペースや座るスペースが狭く、同じ姿勢で長時間過ごすことが多くなります。これを避けるために、できるだけ快適な姿勢を保つことが重要です。

- **クッションや毛布を活用する**: クッションや毛布を足の下に敷くことで、足を少し高くすることができます。これにより、血流が改善され、血栓のリスクが軽減されます。
  
- **姿勢を頻繁に変える**: 同じ姿勢で長時間過ごすのは避け、頻繁に体の向きを変えたり、姿勢を調整したりするようにしましょう。

4. 衣類の選択に注意する

衣類が血流を阻害しないよう、避難所では適切な服装を心がけることも大切です。

- **ゆったりした服装を選ぶ**: 血流を妨げないために、ゴムがきつい衣類や締め付けの強い靴下は避け、ゆったりとした服装を選びましょう。
  
- **寒さ対策を行う**: 寒さは血流を悪くする要因の一つです。寒い環境にいるときは、しっかりと防寒対策を行い、体が冷えないようにしましょう。

5. 特別な配慮が必要な人へのサポート

高齢者や妊婦、持病を持つ人は、エコノミー症候群のリスクが高まるため、特別な配慮が必要です。

- **周囲のサポート**: 高齢者や体の不自由な方には、周囲が積極的にサポートを提供しましょう。体を動かすのが難しい場合は、軽いマッサージやストレッチを手伝うことも有効です。
  
- **医療相談**: 体調に不安がある場合は、早めに医療スタッフや保健師に相談し、適切な対策を講じてもらうことが重要です。

■まとめ

エコノミー症候群は、避難所生活で見過ごされがちなリスクですが、適切な対策を講じることで予防が可能です。定期的な運動や水分補給、快適な姿勢の維持など、日常生活の中で実践できる予防策を心がけ、避難所での生活を少しでも快適に、そして健康に過ごせるようにしましょう。周囲の人々と協力しながら、互いに健康状態を確認し合うことも、エコノミー症候群の発症を防ぐために重要です。

災害時のトイレ準備も忘れずに!